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一戸建ての修繕費は30年で500万円以上!毎月いくら積み立てれば安心?

住宅にかかる費用は、購入したら終わりではなく、その後も住宅を所有・維持していくための費用がかかります。
マンションの場合は、毎月、修繕積立金の支払いが必要になりますが、一戸建てを購入した場合は自分で修繕費を積み立てておかなくてはなりません。

そこで今回は、一戸建てを購入した場合にかかる、修繕費用と毎月どのくらいの積み立てが必要かをご紹介いたします。

一戸建ての修繕費はどのくらいかかる?

一戸建ての修繕費ですが、不動産情報サービスの「アットホーム」調べ(2016年)によると、「平均築年数35.8年で修繕費の平均総額は556万円」とのことでした。

この調査結果からもわかるように、一戸建ての場合、住宅ローンの支払いとは別に「修繕費」をある程度想定しておく必要があります。ちなみに同調査の「自宅の修繕費は毎月積み立てるべきですか?」という質問には、回答者の半数以上が「積み立てておくべき」と答えています。ただし、実際に修繕費を積み立てている人は少なく、「ボーナスや退職金を利用して修繕した」と回答している人が大多数という結果でした。退職金で補わなければならないほど、まとまった資金が「修繕費」として必要になる点は再確認しておきましょう。

一戸建ての修繕費の内訳

では、一戸建ての修繕費にはどんな種類があるのか、内訳を見ていきましょう。

以下に一般的な戸建て(木造2階、30~40坪程度)における修繕費の項目と大体の年数、概算費用をまとめます。

修繕の内容実施頻度概算費用
外壁塗装15~20年100~130万円
屋根塗装15~20年80~100万円
ベランダ(バルコニー)防水15~20年20~40万円
シロアリ防除5~10年10~20万円
ユニットバス交換20~25年80~100万円
給排水管交換20~30年50~80万円
キッチン交換20~25年80~100万円
トイレ交換20~25年80~100万円

 
実施する時期や施行会社によって金額は異なりますが、大体10年置きに150万円前後の資金が必要と考えておくべきでしょう。

こうした修繕は毎年発生するものではなく、5~10年くらいの間隔で行うため、実施する段階になって想定以上の費用が必要になることに気づき、翌年以降に先送りしてしまうケースも珍しくありません。

しかし、上記の表にまとめた修繕内容は、先送りしたところでいつかは実施しなければならないものはほとんどなので、未実施のまま乗り切ることはできません。

もし放置していると、雨漏りやシロアリの発生、外壁の崩落など大きなトラブルにつながり、より多くの費用がかかってしまう可能性もあるので、計画的に実施することが大切です。

毎月どのくらいの修繕費を積み立てるべき?

先ほどのアットホーム調べの「平均築年数35.8 年で修繕費の平均総額556万円」を参考に、毎月積み立てておくべき修繕費の金額をシミュレーションしてみましょう。556万円を単純に35.8年で割ってみると、1年間で15万5307円ずつ貯めればよいという計算になります。

15万5307円をさらに12カ月で割ってみると、「1万2942円=15万5307円÷12カ月」となり、月1万3000円ほどの積み立て額になります。これは国土交通省「平成30年度 マンション総合調査」で算出された、マンション一戸当たりの修繕積み立て平均額1万1243円とほぼ同額です。35年間という長期的なスパンで見ると、マンションと同様の費用負担になることがわかります。

ただし一戸建ての場合は、このように長期間で積み立てることは稀であり、修繕やリフォーム工事も必要なタイミングで行うことになるので、あくまでもトータルで見た場合のコスト負担の問題と考えておいてください。実際に修繕時にまとまった金額が必要になることを理解した上で、コストの計算をシミュレーションすることが大事といえます。

まとめ

戸建てはマンションと違って、修繕積立金が徴収されないため、将来どのくらい修繕費がかかるのか意識していない方が多いのが実情です。中には修繕積立金がないので、マンションより戸建てのほうが維持費を抑えられるだろうと考えている方もいるかもしれません。

しかし、住宅は築年数が古くなればさまざまな箇所が劣化するので、マンションと同様、戸建ても定期的な修繕を行う必要があります。

購入時には住宅ローンの支払い以外の費用も入れた資金計画を立てることが重要になります。

イーコンセプトでは、専門のライフプランナーを採用し住宅購入者の資金計画をサポートしています。「本当に納得した住宅購入にしたい」とお考えの方は、下記の記事もぜひ読んでみてください。