〈婚活×住宅購入〉で人生を一気に進められる!?注目マッチングサービスが合理的なワケ
なんと家探しをしながら婚活できるサービスが始まりました。
その名も「婚家結(こんいえむすび)」。自分の理想の家の条件をもとに、その条件に沿ったパートナーをマッチングするサービスで、不動産大手の株式会社オープンハウスが手掛けています。
参考:オープンハウス公式サイト(https://openhouse-group.co.jp/pr/lp/koniemusubi/)
この不動産×婚活のマッチングサービスは、利用者にとってメリットが大きいものとなるでしょうか?
利用ターゲット層ど真ん中であろうアラサー女性である私が、利用者側と不動産会社側の2つの視点から考えていきます。
婚家結ってこんなサービス
婚家結の公式サイトによると、全てのサービスを無料で利用できるそうです。
ステップとしては下記の通りです。
1.登録
2.家の条件を登録
3.お相手マッチング
4.内覧の日程調整
5.内覧物件での顔合わせ
まずは自分とお相手の家の条件をもとに、運営側がマッチングしてくれます。
その後、初めての顔合わせは「物件の内覧」になります。あくまで家を中心としたマッチングという特徴がもっとも表れている部分ではないでしょうか。
内覧にはスタッフさんが同行してくれますが、お手伝いしてくれるのはここまで。そこから先に続くかどうかはお相手とのご縁次第です。
また、サービスには、マッチングアプリのようなお相手と直接やり取りできるものはありません。
初めてコミュニケーションを取れる機会が内覧というのはドキドキですね!
一気に人生の“飛び級”ができるかも
では、このサービスを利用したら、どんなメリットがありそうでしょうか?
何と言っても一番のメリットは、価値観のすり合わせがド直球でできることです。
マッチングアプリや街コンなどは、興味関心のあることや、当日の体験活動を通して互いの価値観を共有していきます。
この方法は気の合う人を見つけるには適したルートですが、住む場所やお金のことなどの深い話は、関係性が深まってからじゃないと話しにくい部分があるかと思います。
一方で婚家結では、住まいという生活に密着した観点からスタートするため、普段の過ごし方・職場・家族・将来の展望・生活の優先順位・お金の話など、初対面から現実的な話がしやすくなります。
生活における価値観を共有するという意味では、これ以上ないくらい時短になるのではないでしょうか。
また、離婚のタネを事前に回避できることもメリットの一つです。
夫婦が住宅購入をする際にケンカするのはあるあるだそう。男女416人を対象としたアンケートでは、ケンカをした人は4人に1人という結果も出ています。
参照:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000111955.html
ケンカの原因としては、購入予算に対する考え方の違いや、相手が真剣に考えてくれないなどの進め方に関する部分が挙がっています。
この部分でも、婚家結でマッチングした場合はある程度すり合わせができている状態のため、いざ住宅を買おうと思った際にスムーズに進められるはずです。
以上の2つの点で、結婚相手を見つける+最適な住環境を整えることに関して、うまく利用できれば大幅な時短になること間違いなしです。
不動産会社がマッチングサービスをする強み
上記の通り、利用者目線だと将来の生活を考える上で合理的なサービスだと思います。
一方で、私も不動産会社に勤めるスタッフとして考えると、不動産仲介が婚活仲介をサポートすることについて興味深い点があるため、紹介してみたいと思います。
1.家から生活をイメージさせるプロ
一般的に家や生活といった現実的な話題が中心になる場合、「相手と合わない」と感じたらそれ以上の話が盛り上がらなくなる可能性も考えられます。
しかし、そこで盛り上げるのが不動産仲介のスタッフ。
たとえばスタッフがお互いの生活に対する考え方をヒアリングして、住まいに関するプロとして「二人は気付いていなかったけれど、実は共通点・妥協できる点がある」という話まで突っ込んでくれれば、「案外この人と生活できるのかも」といった可能性が生まれると思います。
実はこのプロセスは、普段不動産会社のスタッフがお客様に対して行っていることと変わりありません。もし同じ要領でこのサービスにも関わってくれるなら、初対面の二人が一緒に生活できるイメージの基盤を作ってくれるのではないかと思います。
2.お金に関する話がしやすい
結婚する、家を買うとなると、お金の話を避けることはできません。
不動産業界では“住宅ローンを組める人=社会的信用のある人”となることから、「結婚するなら住宅ローン組める人がいいよ」なんて話があるほど。
マッチングサービスで婚活するなら不安になりがちな「相手の素性」という部分が、住宅ローンの仮審査までできればクリアになります。
これは結婚に踏み切る大きな判断材料となるに違いありません。
住宅ローンは主に収入・借入状況・勤務先・勤続年数・年齢によって審査されます。
一般的な婚活サービスでは、収入・仕事(勤務先)・年齢程度は共有されると思いますが、借入状況などはなかなか触れにくいもの。
婚家結は「住宅」という切り口だからこそ、借入状況にも触れられるため、とても画期的だなと感じます。
お金の話はすでに生活を共にしているご夫婦ですら住宅購入時に揉める原因となるため、できるだけ早い段階でどこまで腹を割って話せるかがポイントではないでしょうか。
まとめ
「婚家結」は現実的な生活という観点で価値観のすり合わせがしやすいため、結婚を考えている方にとってはとてもタイムパフォーマンスの良いサービスと言えます。
一般的な婚活サービスでは、初対面から1対1で会う場合には仲介人はいないことがほとんどですが、その場にスタッフが同行してくれる点が特徴的です。
夫婦で家を買う際に共有しておきたい、家族・お金・将来の生活などに対する相手の考えは、結婚する前に把握しておきたいことと重なります。
それらがスタッフの手助けによって初対面から共有しやすくなるのであれば、「こんなはずじゃなかった」と後悔するリスクが少なくなるでしょう。
まだサービスが発表されたばかりのため、実際のマッチング事例などは未掲載です。
この婚活×住宅購入のルートが革新的な動きとなるのか、わくわくしながら追っていきたいと思います。
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