話題の省エネリノベーション『エコキューブ』の家に行ってみた
比嘉愛未さんが出演するCMで話題の『エコキューブ』は、一戸ごとに温熱計算を行い、高断熱・高気密化の工事を施す省エネリノベーションです。
皆さんがエコキューブを導入した家に住みたい場合、
「自宅をリノベーションする」と、「リノベーション済みの物件を購入する」という2つの選択肢があります。
今回はエコキューブを導入したリノベ済みの中古マンションに実際に行ってみたのでご紹介いたします。
実際に行ってみた
今回見学した物件は仙台市青葉区の「ロイヤルパレス北四番丁」。
2023年2月現在で築24年、3LDKの角部屋です。
この物件をリノベーション・販売する会社(売主)は「株式会社インテリックス」。2022年マンション買取再販年間販売戸数ランキングで全国第3位となった業界大手の会社です。
じつはエコキューブのFC展開を行う「株式会社リコシス」は、このインテリックスのグループ企業です。つまり、どこよりもエコキューブを知っている会社が販売している物件なのです。
まず玄関に入って思うのは、「寒くない」ということ。
廊下を進んでLDKに向かいます。
LDKに入るとエアコンが稼働していました。どうやら売主が室温の実験を行っていたためエアコンをつけっぱなしにしていたようです。どおりで暖かいわけだ…と思う私。
しかも見学したのは1月の仙台としては暖かい最高気温10℃の日だったこともあり、暖かいのはエコキューブのおかげだろうか?と思う条件でした。
そんな疑問を抱いたまま各部屋を回ります。
全部屋回って感じたのは、足元に冷気がないこと。
いくらエアコンをつけて空気が暖かくなっていても、断熱が十分ではない家では足元や体の芯が冷える感じがしますが、こちらの物件ではどの部屋も頭から足元まで均一な温度に感じられました。
熱は暖かいところから冷たいところに移動します。そのため冬の家においては室内を暖かくしても熱が外に逃げていくのですが、その経路としては開口部(窓・ドアなど)が約50%を占めると言われています。対策しないままだと、熱が奪われた冷たい空気が部屋の下のほうに溜まり、足元を冷やすことに繋がります。
つまり、家の断熱には窓がとても重要ということです。
こちらの物件では全部屋に樹脂サッシの内窓が設置されているため、日光が直接当たっていない洋室側の窓際でも寒くありませんでした。エアコンはLDKにある1台のみの稼働なので、とても経済的だと感じます。
エコキューブはどんな工事をする?
エコキューブは、「内窓の設置」「断熱材の補強」「熱交換式換気システムの設置」「高効率エアコンの設置」を行います。
大きな特徴は1戸ごとに温熱計算を行い、不足分をカバーできるように上記の工事を組み合わせていることです。そのため、元の断熱材が十分に発揮されている物件では断熱材の補強は行わないこともあります。
また、熱交換式換気システムには2種類の施工方法があります。
1.ダクト型
全室にダクトを巡らせて、空調1台で全室の室温調整を行うタイプ。
各部屋で室温調整はできません。
2.ダクトなし型
ダクトなしで熱交換式換気とエアコンで室温調整を行うタイプ。
部屋ごとにエアコンを設置した場合は、各部屋で室温調整できます。
こちらの物件は2のダクトなし型を採用しており、LDK・洋室2部屋に熱交換式換気が1か所ずつと、LDKに寒冷地仕様エアコンが1台設置されていました。
おそらくリノベ前から洋室2部屋はエアコンのドレンホースを通す穴があるため、それぞれエアコン設置が可能ということで2の方法になったのだろうと推測します。
もしエアコンが付けられない部屋がある場合は、1の方法で天井裏にダクトを回す全館空調のような方法を取ることになるかと思います。
→参考:「エコキューブで叶う!断熱&エアコン1台で全室空調マンションリノベ」
各部屋の室温調整ができるかどうかという点もありますので、エコキューブ導入物件が気になる方は、どのような工事を行ったのか不動産会社の担当スタッフに確認してみましょう。
エコキューブ導入済み物件、買えます
買取再販大手のインテリックスがグループ会社ということもあり、仙台でもエコキューブ導入済みの物件が続々と登場しています。
今回実際にエコキューブ導入済みの家に行ってみると、冬でも足元が冷えない断熱性能を体感できました。
気に入った中古物件を買ってから断熱工事をするとなると、手間や工事期間がかかってしまいます。もし購入後すぐに住みたい場合は、すでにエコキューブ導入済みの物件を探してみてください。
すでに工事が終了した物件であれば、今回のレポートのように実際に断熱性能を体感してから購入することもできるメリットもあります。
リンク先ではエコキューブ導入済みの物件をまとめてご紹介しています。
中古物件で断熱・省エネ対策が気になる方は、ぜひ実際に足を運んでみてください。