不動産査定は自動車査定と同じだと思っていませんか?
ご所有の不動産の売却を考える際には、「この不動産を売ったらいくらになるか?」が気になるところですよね。それを知るために、不動産会社に売却査定を依頼する方がほとんどかと思います。
でも、不動産の査定価格はあくまで「相場」で、「売却価格」ではないことはご存知でしょうか。これはどういうことか、“査定”が身近な自動車と比較してみましょう。
自動車査定
中古自動車の査定の場合、基本的に「査定価格=買取価格」です。ディーラーでは下取りとして、買取業者では買取として提示した価格で自動車を引き取ってくれます。つまり、「この車を売ったらいくらになるか?」は、査定価格を見れば確実ということです。複数の会社を比較して、できるだけ高い査定価格(買取価格)を提示してくれた会社に頼みたくなりますよね。
不動産査定
それでは、不動産査定は自動車査定と何が違うでしょうか。
ポイントは、自動車は「買取価格の査定」であり、不動産は「売り出し価格を決めるための査定」ということです。
たとえば査定価格が1000万円と提示を受けても、売主は2000万円で売り出すことも、700万円で売り出すことも可能です。つまり、不動産査定はおおよその相場を知るためのツールであり、売却価格がその査定により確定するものではありません。よって、時間がかかっても高く売りたい場合、相場よりも高い価格で販売価格を設定し、反対に急ぐ場合は相場より安く設定するといった判断材料になります。
この形とよく似ているのは、メルカリなどのフリマサービスです。メルカリでは、売り手が価格を提示したうえで、場合によっては買い手が値下げ交渉を行い、双方の合意する価格で取引が成立します。
不動産の場合も基本の形は同じで、不動産会社が売主・買主の仲介役として橋渡しを行っていると考えてみてください。
一括査定
現在、自動車も不動産も“一括査定サイト”が大人気。サイト内から依頼するだけで複数社からの査定が依頼できる点が魅力です。
自動車の場合は、上記でお伝えした通り「査定価格=買取価格」になるため、一括査定で複数社に依頼し、提示してもらった査定価格をもとに依頼先を選ぶことは有効と言えるでしょう。
しかし、不動産の場合は「査定価格=相場」のため、複数社の中で一番高い査定価格を提示した会社に依頼しても、その価格で実際に売れるとは限りません。高い査定価格は相場を無視した価格の可能性があり、その後思わぬ値下げになる可能性も考えられます。
そのため、一括査定では最も高い査定価格を提示した会社に決めるのも良いですが、査定価格は参考に留めて、売主の納得できる販売戦略を提案してくれるか・信頼できるか・会社としてのサービス内容などを比較して依頼先を決めると、スムーズに納得できる不動産売却となるでしょう。
まとめ
不動産と自動車の査定価格の違いはご理解いただけたでしょうか。
不動産の査定価格は、「売却価格」ではなく、いわゆる“相場”であることがポイントです。一括査定は複数社の査定価格を比較するのではなく、その会社の特徴や営業担当者など、自身の状況やタイミングに合った会社を選ぶためのツールとして利用するのが賢い使い方です。
イーコンセプトでは、売主様の状況やタイミングに合わせられるように、弊社独自の様々な売却サービスをご準備しております。また、初めて売却されるお客様にも安心していただけるようにわかりやすい説明を心がけておりますので、気になることがございましたらお気軽にお声がけください。
査定価格の決め方については下記もご覧ください。
→「気になる!査定価格の決め方とは」
→「自分で査定価格を調べる方法」