BLOGブログ

和室アリ物件、選ばないのはもったいない。 和室を100%活用するための手引き

近年新築マンションや建売住宅では、和室がない間取りの家が数多く販売されています。
新築マンションや建売住宅は、できるだけ値下げせずに売り切ることを目標としているため、その時の大多数の人に支持されるトレンドが反映されています。

つまり、近年の住宅取得層は「和室はいらない」と思っている方が増えているということです。

反対に、築20年以上のマンションには和室があることが多いため、中古物件を探している方にとっては「和室って使いにくそう」と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回はそんな方にぜひ読んでいただきたい、和室をフルに活用する方法をご紹介します。

みんなは和室をどのように使っている?

和室がある家に住んでいる人は、和室をどのように使っているのでしょうか?

株式会社AlbaLinkが実施した、家に和室がある500人を対象に、「和室の使い道」「和室が必要な理由・不要な理由」についてアンケート調査によると、下記のランキングになります。

1位は寝室・私室。特にお子様のいるご家庭では、家族みんなで寝るための部屋として活用しているようです。小さなお子さんはベッドから落ちるのが心配で、布団に寝かせたいという方も多いのではないかと思います。
やはり布団で寝ることを前提とするご家庭では、和室をしっかり一部屋として使っていることがわかります。

2位は子どもが遊ぶスペース。「夜は寝室、昼は子ども用スペース」という回答もあったようで、兼用としながらもキッズスペースとして使いたい人は多そうです。
LDKに隣接していると、お子様に家族の目の届く範囲で遊んでもらえて、片付けもラク、なおかつフローリングと違って畳は傷つきにくいのが大きなメリットです。

ここまでの1位、2位のように、明確に和室を使う意図がある場合は「和室があって良かった」となるでしょう

しかしながら問題は3位以降。和室不要派のみなさんは、3位以降の使い道に疑問を持っているのではないでしょうか?

例えば3位の客間は、そもそも来客の頻度が少ないご家庭では不要になってしまいます
近年の新築マンションでは、来客用の部屋を共用部の施設として確保しているところもあるくらい、わざわざ専有部(各住戸)内で客間を作るほどの来客があるご家庭は少数なのだと思います。

するとフリースペース的要素が強くなり、6位の休憩スペースや7位の家事スペースとして使うことはあっても、最終的には4位の物置に行き付く…という未来が見えてきます。

実は私の実家(戸建)がまさにそうで、たまに家族が体調不良になったら和室に寝かせてゆるく隔離し、使わないときは一時的な物置と化する…という、なんだかもったいない空間になっていました。
この経験からすると、特に部屋数が限られるマンションにおいては、きちんと目的をもって和室す活用することをおすすめしたいです。

では、和室をしっかり一部屋として使うなら、どんな活用方法があるでしょうか?

1. 洋室と同じように使う

「和室といえば和風の家具で、床に座って…」と考えがちですが、これは一種の固定観念。洋室と同じような家具を置いて、洋室と同じ使い方をしても良いんです!

たとえばこんな感じで、ベッドとデスクと椅子を置いてもOKです。

出典:LOWYA

もし脚付きの家具によって畳が凹むのが気になるなら、ラグやマットを敷いてみましょう。ラグを敷くと和風感が和らぐので、さらに洋風家具との相性が良くなります。

特に自然素材との相性が良いので、木調や石調の家具で「和×北欧」のジャパンディスタイルを目指すのはいかがでしょうか。

もちろん渋い要素も合うので、ヴィンテージの家具や和風の古家具も取り入れるとセンスの良い空間になります。

InstagramやRoom Clip等に投稿されている、おしゃれな和室インテリアをお手本にしてみるのもおすすめです。

2. 洋室にリフォームする

上記のように和室を洋室のように使おうと思っても、天井は木目調の合板、襖&押入といった内装だと、気乗りしないこともあるかと思います。
そんな時は潔くリフォームするのも一つの手です。

和室を洋室にリフォームする方向性は

  • 和室の範囲内で洋室にする
  • 和室を解体してLDKと繋げる

という2パターンあるので、それぞれの工事内容をご紹介します。

1.和室を洋室にする

①畳からフローリングに貼り替え

畳は60mm程度の厚みがあるため、それよりも薄いフローリングを敷くだけでは、床の高さが隣の部屋(廊下)と合わなくなってしまいます。そのため、下地を入れて高さを調整する工程が必要です。

マンションの場合は、畳の下のコンクリートスラブ(基礎)にモルタルを流して平らな下地にするレベラー工事を行ったり、戸建の場合は、床下に断熱材の追加や根太(床板を支える木の下地材)の交換などを行ってから、フローリングを貼っていきます。

②天井の貼り替え

和室でよく使われている木目調の合板にクロス貼りに変える場合は、

  • 天井を解体して、下地に石膏ボードとクロスを貼る方法
  • 天井にパテ処理(パテを塗り、表面を平らにする作業)を施して、クロスを貼る方法

があります。

マンションの場合は、LDKなどの隣接した部屋の天井の下地“コンクリートスラブ+クロス”でできているのか、“石膏ボード+クロス”でできているかによって、施工方法を検討していきます。

③押入からクローゼットに変更

押入をクローゼットにする方法は2つあります。

  • 押入の中棚撤去とハンガーパイプの設置+襖を引き戸(または折れ戸)に変更
  • 押入に洋風の中棚・枕棚などを設置+押入内にクロス貼り

見た目を洋室に近づけるだけであれば、襖を洋風に変えるだけで印象を大きく変えられます
あとは押入の中身をどこまで変えたいかによって、工事費との兼ね合いを検討してみてください。

2.和室を解体してLDKと繋げる

和室がLDKと隣接している間取りだと、「和室がなかったらもっとLDKが広くなるのに」という声を耳にします。

和室を解体して下地処理をした後に、元々のLDKも含めて壁・天井・床の内装工事ができると、LDKと一体化した空間を作ることができます。これが一番きれいに仕上げる方法ですが、和室+LDK全面が工事範囲となる大がかりな工事になります。

一方でLDKには手を加えずに、和室の解体だけでLDKと繋げることも可能ですが、LDKの内装(クロス・床材)と同じ仕上がりにならない可能性があるのは注意したいところです。
LDKで使われているクロスや床材がすでに廃盤になってしまって、まったく同じ色柄にならないことがあります。

その中でも壁や天井のクロスは、シンプルなものであれば違う品番でも違和感が少ないので、あまり心配しなくて大丈夫です。

しかし床材は似た色柄を見つけにくく、経年劣化によっても違いを感じやすいので、あえてまったく違う色柄の床材を選んだほうが潔いかもしれません。

3.DIYに挑戦する

和室を洋室にリフォームできたら一番良いですが、「そこまでお金をかけるほどではない」ということであれば、DIYで変えてみるのはいかがでしょうか?

床は、畳の上に敷くだけでフローリング風になる「ウッドカーペット」「ジョイントウッド」がDIY初心者の方におすすめです。ニトリでも販売しているので手に入りやすいのも嬉しいポイントですね。

天井がクロスの場合は、クロスの上から貼れる「リメイクシート」を貼ることで対応可能です。

合板天井の場合は、シーラー(下地材)+塗料を塗ればOK。板と板の間の隙間を埋めることもお忘れなく。塗装のハードルが高いなら、合板天井の上にそのまま貼れる「壁紙パネル」を利用すると簡単に仕上げられそうです。

さらに襖には「リメイクシート」を貼って、長押・鴨居・廻り縁などの木質部分にも「リメイクシート」を貼るか、塗装すると一気に洋室っぽい空間に変身します。

まとめ

もし中古住宅を探していて、「この部屋和室かぁ…イマイチだなぁ」と思うことがあっても、立地などの条件が良い物件であればぜひ前向きに検討してみてください。

和室をどう使えばいいかイメージしにくいかもしれませんが、まずは洋室と同じ使い方ができることを前提として考えてみましょう

和室に脚付きの家具を置いてもおしゃれになりますし、リフォームやDIYで手を加えてより自分たちの暮らしに合わせることも可能です。

一番大切なことは、「和室を活用する!」という意気込みです。
ワークスペースとして、子どもが小さいうちはキッズスペースとして、収納を充実させてファミリークローゼットとしてなど、購入前から明確な目的を持っておくと、購入後も家全体をフル活用できると思います。

私たちイーコンセプトは、家探しのお手伝いをするうえで、お客様の将来のライフスタイルの変化にも対応しやすい住まいご提案することを大切にしています。

大きなお買い物かつ、毎日の暮らしにかかわる部分だからこそ、「ここ使いにくくないかな?」といった疑問は出てくると思います。

それらはどんな小さなことであっても、ぜひ担当スタッフにご相談ください。活用できる方法や、不安を解決できる方法をご提示してまいります。